ずーっとむかし、結婚相手との出会いを「ビビビッ!と来たんです」と表現した芸能人がいましたね(懐かしい〜!)。私もね、つい最近あったんです、衝撃的な出会い・・・。
いつものように、職人が工房で密かに試作している様子を見回っていたときのこと。とびきりおいしいモノを見つけられる特技をもつ私は、職人がボウルでかき回している、トロッとした黄色いシロモノを発見。
思わずドアをがばっと開け、ススス〜っと職人の背後にぴったり寄り添います。
「何それ?」
突然背後から声をかけられ、混ぜていたヘラを落としそうなくらい驚いたMくん。振り返りながら答えてくれた顔は半分引きつっていました(笑)。
「パッションフルーツのジャムです」
「パッションフルーツ?何それ?」
平常心に戻りつつあったのか、Mくんは「何だこいつ、そんなことも知らないのか」と言わんばかりに、
「トロピカルフルーツです」
「おいしそうな色してるねぇ」
物欲しそうにボウルのなかをジッと見る顔の前に、Mくんは紙ナフキンにパッションフルーツジャムをたらして差し出してくれました。
手も使わずそのままパクッと紙をくわえた私の唐突さに、思わず瞬間的に手を引っ込めるMくん。目の前に差し出された肉の塊をバクっとくわえ込んだワニのようだったかもしれません。手を引きちぎられるとでも感じたのでしょうか。彼の表情には、ほんの少し恐怖が見てとれました。
「んまいっ!」
瞬間的に「ビビビッ!」を感じてしまった私の表情を見透かし、勝ち誇ったようなMくんが続けます。「これはね、沖縄で穫れたものなんです」「パッションフルーツには黄色い果実と紫の果実があって・・・」
「んなおいひいぼの、らべらことらい」
(こんなおいしいもの、食べたことない)
紙をくわえたままの私をMくんが諭します。
「もう出したらどうですか?」
「やだ」
口のなかが紙の味に変わっても、しばらく頭のなかはパッションフルーツのほんのり酸っぱく甘い味。その日は、寝床に入っても思い出したほどでした。
そのパッションフルーツの100%ジュース(ツマガリのために特別に絞ってもらった逸品!)を今回はジャムでなくそのままキメ細かな生地に混ぜ込んだ、シフォンケーキができました。あなたにお届けできるのを心待ちにしていたのは、私です。
パッションフルーツが香る極上のシフォンケーキのお届けは期間限定。通販専用の新商品です。
Copyright © TSUMAGARI All Rights Reserved.